恋愛イデアル続編
響かん天空の梯子
[響かん天空の梯子]

イデアルはイーハトーブ交響曲を思い出す。草原に秋の風が吹き抜ける。

通学路で。紅葉また紅葉。

「それは宇宙まで届く塔のストーリー。
軌道重工業だよ」
イデアルは答えた。
「なるほど。案外と人間の想像力は限られているわけだ」
長月遥は幾分は思索(しさく)した。
「どこかで似たような話を聞いた気がするのですが」
首を振る。
「何も思い出せませんな」
銀河の謎!
唐突にイデアルは違和感を思い出した。

我々は銀河の謎を解いていたのではなかったか。このストーリーも含め。

謎を長年突き止めようとしていたのではなかったか。それが小説を書いている理由でもあるはず。と、そうイデアルは感じる。

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