君は無垢なフリをして​───本当は野獣。
「花菜。汗が気持ちワリーから風呂入ってくる。」




キッと八神 架琉を睨むと、脱衣場へと姿を消した。




「《ふっ、拗ねてやんの。》」




八神 架琉は肩を揺らして笑う。


チラと私を見上げる。




「《アンタ、神弥に告られただろ。》」


「!」


「《やっぱりな。…まあ、座れよ。》」




そう言って八神 架琉は椅子を引く。


私は素直に腰を下した。




「《神弥が何で王子キャラを装ってるか知ってるか?》」




王子を装ってる理由…?




「知らない。」


「《だろうな。》」




分かってんなら聞く必要ないでしょ…
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