君は無垢なフリをして​───本当は野獣。
「中野くんのホントの声も捨てがたいんだけどね?」




そう言ってにっこり笑う綾香―…





「な、中野 神弥はダメ!」





は!


何言ってんの、私?!





「…花菜ちゃん?」


「な、何でもない!さっきのはなし!」





両手を顔の前でぶんぶん振る。


と。




「大丈夫!」




満面の笑みの綾香に両手を掴まれ。





「花菜ちゃんの好きな人だから、何も言ったりしないよ♪」




ちょ、いやいやいやいや!


そこ「しないよ♪」じゃないから。


にっこり天使の微笑みじゃないから!!




「べ、別にす、好きじゃないし!」


「またまたぁ~。ホント、花菜ちゃんは照れ屋さんなんだからっ」




だぁーもーっっっ!!!


ファンシー綾香ワールドを展開するなー!

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