君は無垢なフリをして​───本当は野獣。
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――「あれから中野くんと何か話したのぉ?架琉くんとのことで拗ねてたらしいけど…」



翌日。


お昼ご飯にありついていた私に綾香が聞いた。



「んー…拓海のこと話した。」


「え?!拓海って、周とかいう…」


「そ。」


「え?え?何でぇ?!確か花菜ちゃん…」



綾香が元々大きな目を見開いて私を見る。



「昨日、拓海に会ったの。で、神弥は拓海と話したみたい。」



フッと笑ってみせる。



「そっか…。って、花菜ちゃんって、中野くんのこと"神弥"って呼んでたっけ?」


「っ?!」



瞬間、顔が熱くなる。



「ね、ね、花菜ちゃん!もしかして?」


「あ、綾香!顔が近い!」



にじり寄ってくる従妹を押し退ける――…



―――「何やってんだよ?花菜。」



え…?


この声は――…

【第10章に続く。】
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