君は無垢なフリをして​───本当は野獣。
何だかなぁ…


こいつはあの人とタイプ違いすぎて扱いが分かんねぇ。



｢か、架琉くんの隣ぃ…｣


｢《ﾊｧﾊｧ言ってんな。気持ち悪ぃぞ？》｣


｢……！｣



何だよマジで面白(おもしれ)ぇ。



｢ねぇ、架琉くん。｣


｢《あー？》｣



布団から目だけを出して俺を見る。



｢私ね、柔道黒帯なんだー。｣


｢《ふーん。》｣


｢可愛いねって言われて付き合うんだけど、いつも"男より強い女って無理"ってフラれるの。花菜ちゃんには声で選ぶから失敗するんだって言われるんだけどね。｣



へへっと笑う貧乳。


柔道が黒帯とか…糞喰らえだ。



｢《俺さぁ、有り余る元気を発散して来いって親に散々色々やらされてたから昔っから腕っぷしは強くてさぁ…………その上強くなりたくて色々格闘技やってたからそんじょそこらの奴よりは強いんだわ。》｣
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