君は無垢なフリをして​───本当は野獣。
俺の言葉に倍以上に見開かれた貧乳の目。



「《男より強くてもいいんじゃね?俺より弱ぇんだから。》」



言うと、何故か貧乳は嬉しそうに頭を縦に振った。


本当、色気ねぇなぁコイツ。


強いからフラれる、か…



"馬鹿ね、貴方に本気になるわけないでしょう?"



あの人の為に。


自分が子どもじゃないことを証明する為に強くなった。


けど、あの人にとっては俺は遊びで。


具合のいい玩具だった。



「《俺な。》」


「んぅ?」


「《中2の時、十は年上の家庭教師の女が好きだった。》」



チラと貧乳を見れば、またしてもポヤ顔。


こいつの顔はいつになれば、まともになるんだ。

< 194 / 385 >

この作品をシェア

pagetop