君は無垢なフリをして───本当は野獣。
「本当に好きなら年の差なんて関係ないよぅ…。」
「《……。》」
自分のことでもないのに泣いてる貧乳。
本当に好きなら、か…
ん?
いや、待て。
「《おい、ちびっこ。》」
「ふごっ」
鼻を摘まむと間抜けな声を出す。
「《お前…本気で好きなヤツいたの?》」
「私はいつでも本気だよっ!架琉くんのことも本気!」
「《は、はぁ?!》」
今こいつ、サラッと…
「《お前、俺の何が好きなの。》」
「え?声?あと性格?」
「《顔じゃなくて?…つかそれ、本当に好きなの。》」
「私は声が良ければ全てよしだよ!何なら付き合ってた人たちのプリ見る?!…だ、か、ら、いつでも本気だよ!?」
ガサゴソと何やらしながら鼻息荒く言う。
本当、コイツって犬みてぇ。