君は無垢なフリをして​───本当は野獣。
神弥は私の唇に指を充てて、私の言葉を止める。


そして妖艶に笑って――…



「花菜が可愛いこと言うから…もう……無理。」



ギュッと私を抱き締める。



「花菜を感じても、い?」



耳元で聞こえる吐息に体を疼かせながら、頷く。


と。



「あ、ぁ…っ!!」



体の奥で…神弥を感じる。


拓海は痛かったのに…神弥は痛くはなかった。


寧ろ……



「神弥……」


「……痛い?」


「ううん…」



痛い、よりも神弥の温かさに幸せを感じて。


確実に拓海の時よりも痛いはずなのに…気持ちよさの方が強かった。



「……動くよ。」



そう言われて、頷いて。


神弥が動き始めると、私はもはや何も考えられなくっていた。
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