君は無垢なフリをして​───本当は野獣。
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――「俺、さ。」


「うん?」


「アイツの気持ち…分かるわ。」



アイツ…


拓海のこと…?


アイツの気持ちが分かるって…



「花菜の体、ヤバイもん。」

「はぁ?!」



神弥の言葉に、勢いあまって横たえていた体を起こしてしまう。


私を抱き締めていた神弥の腕は、宙に浮く。



「ヤバイって…最悪ってこと!?」



"花菜の体、マジ最悪"


拓海の言葉が脳裏を過る。

神弥なら大丈夫だと思ったのに。


神弥も、拓海と同じだったの?


また、私は間違えたの………?


私は結局…


誰とも恋愛が出来ないの…?
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