君は無垢なフリをして​───本当は野獣。

「帝ちゅゎーんは全っ然男の子みたいじゃないよーん!」


「そーそー。こーんなにカワイーのにさぁ。」


「中野はほら、マジ女みてぇだろ?」



またしても、ぎゃははと笑う。


高校に入学して3ヶ月も経つというのに。


コイツらのオツムは小学生以下だ。



「お前ら、いい加減にしねぇとシメるよ?」



(すご)んでみれば、若干圧される金髪頭。


…馬鹿が。


(うち)にはマジな不良(※元不良な父)が居るんだよ。


ちょっと悪ぶってるようなヤツが意気がんな。



「うわぁ!中野くんって、カッコいいねぇ!」



感嘆の声に、声の主を見る。


と、彼女は瞳を輝かせ、神弥を見ていた。



「……別に。」



コイツも俺の見た目をカッコいいって言ってんだろーな…。
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