君は無垢なフリをして───本当は野獣。
<<お届け物でーす。>>
やけに棒読みな声が聞こえると同時に、ドサドサと凄まじい音。
何事かと扉を開ければ、祖父さんがひいきにしてる運送会社の配達員がたくさんの荷物を運んできていた。
「は?!何だよ、これ。」
「鬼塚さまからはサプライズだ、と伝えてくれと言われております。」
……サプライズってこんなのかよ。
内心不手腐れながらも、判子を押して全ての荷物を受け取る。
と。
――♪~♪♪~♪~
部屋中に携帯の着信音が響き渡る。
急いで手に取れば、祖父さんからだった。
《やぁ、神弥。一人暮らしの調子はどう?》
「調子はどう、じゃねぇ。何だよ、あの荷物!」
《あぁ、届いたんだね。あれは触っちゃいけないよ?全ては19時以降に分かるから。》