君は無垢なフリをして───本当は野獣。
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「【…んなトコで何してるんだよ、変態。】」
我が姉を見送ると、背後に迫る気配に気づく。
俺に気づかれた、と狼狽えているのが見なくても分かる。
「へ、へ、変態じゃないもんっ!」
「【お前の兄貴のチャラ男が変態って呼べって。】」
「……お兄ちゃんめ。けど、そんなこと言っていいの?私の頑張りで」
「【その節はどーも。お前のお陰で、花菜はこれから幸せで居られる。】」
振り返って、頭に手を乗せる。
「【お前が誑しの親に言ってくれてなければ…アイツはまだ泣いてたかもな。】」
俺が言えば、愛瑠は俯く。
「崇大くんは、いいの?」
「【いいも悪いもないだろ。俺は、アイツが幸せならそれでいい。】」
「……大丈夫!私がずっと傍に居てあげるね!」
「【いや、別にいい。】」
ガーンという効果音が響きそうな表情の愛瑠。
――これからは……泣かないようにしろよ、花菜。
「【…んなトコで何してるんだよ、変態。】」
我が姉を見送ると、背後に迫る気配に気づく。
俺に気づかれた、と狼狽えているのが見なくても分かる。
「へ、へ、変態じゃないもんっ!」
「【お前の兄貴のチャラ男が変態って呼べって。】」
「……お兄ちゃんめ。けど、そんなこと言っていいの?私の頑張りで」
「【その節はどーも。お前のお陰で、花菜はこれから幸せで居られる。】」
振り返って、頭に手を乗せる。
「【お前が誑しの親に言ってくれてなければ…アイツはまだ泣いてたかもな。】」
俺が言えば、愛瑠は俯く。
「崇大くんは、いいの?」
「【いいも悪いもないだろ。俺は、アイツが幸せならそれでいい。】」
「……大丈夫!私がずっと傍に居てあげるね!」
「【いや、別にいい。】」
ガーンという効果音が響きそうな表情の愛瑠。
――これからは……泣かないようにしろよ、花菜。