君は無垢なフリをして​───本当は野獣。
「親衛隊かぁ…大変だねぇ。」



ポツリ呟いた綾香の言葉に、親衛隊だけでなく、さすがの私も頭上にクエスチョンマークを浮かべる。



「あの…綾香さん?大変って…何?」


「え?だって親衛隊って、架琉くんを衛る人たちでしょ?」



こ、この子…


本気の顔して言ってるよ…



「「「「「た、確かに私たちは架琉くんを衛ってるけど…」」」」」



って、こっちも否定しねぇ!



「―――親衛隊っていうのは、ファンクラブみたいなものだよね。」



……っ?!


いきなり後ろから聞こえた声に振り返ると、王子スマイルを浮かべた中野 神弥が近づいてきていた。


うぅ…


悔しいが、何だか歩いてるだけでも神々しく見える。



「探しましたよ、先輩。」



にっこり~。


あぁ、ゴメン。


Sランチ1セットね。
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