君は無垢なフリをして​───本当は野獣。
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――「ここが…今日から私が住む所…」



7時19分。


私は高級住宅地の隅っこに建つ、高級マンションの前に立っていた。



「1、2、3…何階まであるんだろ。」



マンションの階数を数えているだけで首が痛くなる。



「…数えててもしょうがないか!」



私は「んー」と伸びを一回すると、軽い足取りでマンションの正面玄関へと足を進めた。


理事長に言われた、私の住む部屋は1508号室。


…つまりは15階か。



「15階っと。」



エレベーターのボタンを押す。


と、ウィーンという音をたてて、エレベーターは上がり始めた。
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