ある冬の日の物語
Episode4 ある目的
冬川舞蝶が転校してきてから少々困ったことが起きた。
「陽斗く〜んおはよう!」
「陽斗く〜んお昼一緒に食べない?」
「陽斗く〜ん一緒に帰ろうよ」
と、暇さえあれば姿を見つけては声を掛けてくる。
これ以上関わりたくないというのに。
「もう俺に話しかけないでくれ」
冬川を追っ払いとぼとぼ歩く。
これ以上、冬川と関わりたくない。
冬川と関わったたら………
「ねえねえ陽斗く………」
「……だからしつこいんだよ!!」
背後にいた冬川の手を振り払った。
「………!!」
「………」
思わず条件反射で振り払ってしまい、さすがにしまった…やりすぎたと後悔した。
「俺………」