雷鳴
ビニールハウスの中は今日も蒸し暑かった。
首に巻いたタオルが汗を吸って数段重たくなっていた。
何の放送かも分からない垂れ流しのラジオにザッとノイズが走る。
と、ほぼ同時に目の前が閃光に包まれた。
一瞬木々がざわめきを止める。
空気が張り、
ピンと伸ばした糸を弾くように
雷鳴が響く。
そうだ。
昨日の月は低く、近く、真っ黄色で
それに薄い雲がかかりとても綺麗だった。
と、全く関係のないような事を思い出した。
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