&フィクション



明日。



涼しくないと、どうしても、無理だよ。



「じゃあ、今日よりも暑かったら死のう」



宣言のようにも、誘いのようにも、聞こえる。



「ん、それでもいいよ」



夏が終わって、秋が来て。冬になって、春を過ぎて。──夏に諦めて。



明日を生き延びても、もしかすると、来年のいま頃には死んでいるかもしれない。



まあ、それはそれかなとも感じるんだよ。



「誠、また明日」



明日もあたしは、ここに来て。



誠になんで攻撃でも仕掛けて。



笑って、泣いて、また笑えればいい。



──……とりあえず今日は、てるてる坊主でも吊るして寝ようと思う。



夏と秋とを、思考の中で行ったり来たりして。



結局生き延びていければ、そんだけで許す。たぶん。





End.


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