生きていこう。それがいいんだ。
第1章


第1章



シズカ
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“あんたなんて生まれてこなければ良かった”


幼い頃から言われ続けてきた言葉。
8歳ぐらいまでは、更に泣き続けた。




“あんたなんて生まれてこなければ良かった”


春夏秋冬の巡りよりも早く、取っかえ引っかえ男を連れ込んでいた母親の言葉。

10歳ぐらいからは、無視するようにした。




“あんたなんて生まれてこなければ良かった”


小さかった頃は一方的に暴力を振ってきたくせに、私が大きくなったら“反撃”が怖くて、

口撃しかしてこなくなった、
卑怯者の遠吠え。


朝方まで飲み歩いて、泥酔状態で家に帰ってきた開口一番も、やっぱりこの台詞だった。



「お母さん。」


「・・・・・・・・・・。」


「お前が勝手に“生”でヤッたせいでしょ?

・・・“勝手に生まされた”私の方が被害者なんだよこのクソ野郎。」



15歳。

義務教育を終えて、小さな鞄一つに収まった自分の荷物を持って、


殴られても、ご飯を与えてもらえなくても、真夏の車中に残されパチンコを打たれても、

“この日が来るまで”
絶対にしなかった“反撃”。


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