生きていこう。それがいいんだ。



シズカ
********************************************



「・・・ハハッ。“安っぽいなんちゃら”にありがちな展開になったね。」


「・・・・・・・・・・・・。」


「でも今夜はなんか・・シズカが来そうな気がしたんだよねぇ~。」


「・・・・・・。」


「・・あ!ひょっとしてシズカもそう思ったから来てみた?」


「調子に乗らないで。買い物したついでにちょっと覗いただけだから。」


「また万引きしてきたの?」


「・・・・・もうやめた。」


「え・・・・。」


「このエコバッグに入ってる物はちゃんと全部レジで精算してきた。」


「おぉ~・・一体どういう心境の変化?」


「ねぇタケル。」


「うん?」


「お願いがあるんだけど・・・。」


「どうした?」


「タケルって大学出てるんだよね?」


「名前は伏せるけど、こう見えても東京の結構良いところ出身だよ。

それがどうしたの?」


「まだしばらくは危険だから、馬鹿息子のほとぼりが冷めてからでいいんだけど・・。」


「・・・・・・・。」



「・・・家庭教師・・・・
やってくれないかな・・?」


「・・・・・・・・・・・・・・。」


「嫌なら別にいいんだけど・・。」


「・・・・・そっか。
シズカは変わろうとしてるんだね。」


「・・・・・・・。」


「もう盗撮もやらない?」


「タケルが憎んでる性犯罪にはもう絶対に手を染めない。・・誓う。」


「殺人バディの後は生徒と教師か・・
うん、悪くないね!」


「・・・・・・・・。」

< 111 / 192 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop