生きていこう。それがいいんだ。



シズカ
********************************************



「いらっしゃいませ。
ご注文お決まりでしょうか。」



カレンダーの日付が・・
また一日と過ぎていく・・。

最後にあの公園へ行ってタケルと会ってから、また一日と日を重ねていく。


それと同時に・・“人を殺した”なんて実感がかき消されるほど・・

“想い”がこの心を埋め尽くしていく・・。



「塩ラーメンください。」


「かしこまりました。麺の固さと背脂の量はいかがしましょうか。」


「麺やわらかめで、
背脂少なめでお願いします。」


「かしこまりました。」



当たり前だけど、警察という警察の影は一切私に近づいてこない。


タケルの言うとおり・・
私達の計画はうまく進んでる。


でもまだ“ほとぼりが冷める”とは言い切れない。

1年・・5年・・・“ほとぼりが冷める”の基準が分からないけど、

決して気を抜くことはできない・・・。



「・・・・・・・・・・・・。」


・・・・・でも・・・・・



「・・・・会いたい・・・・。」



塩ラーメンのオーダーを大将に伝える深夜のバイト時間・・。

声に出さずに・・
心の声が漏れてしまう・・。


調子狂うけど・・・数学が難しすぎて総復習は終わってないけど・・


別に・・ただ無駄話を喋るだけでいい・・。


ほとぼりが冷めるまでもう会わない方がいいけど・・

ただちょっとだけ・・あのアホに・・。

< 124 / 192 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop