生きていこう。それがいいんだ。



シズカ
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最後に暖簾を店内へと戻して・・


「お疲れ様でした。」


「今日もありがとねー!」


片付けが全て終わった後、
大将へ挨拶をして、着替えてお店を出る。



ここからだと少し遠いけど・・

もうスーパーはとっくに閉店してるから“口実”が無いけど・・


一応あの公園まで行って中を覗いて、
居ない事を確認して・・・


「・・・・・・・・・・・・・。」


もし・・居たらどうしよう・・・。


“なになに?
俺に会いたくて会いたくて震えた!?”


・・どうせ安っぽい歌詞みたいな台詞で茶化してくるアイツに・・何て言おう・・・。


“そうだよ”って言ったら・・
どんな反応してくれるのかな・・?



「・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・!・・・・!・・・!!」



気がつけば“歩き”から“早歩き”へ・・
気がつけば・・“早歩き”から・・・


アスファルトを蹴って、居なかったら居なかったでこの呼吸を整えて・・


・・・・・居たら居たで・・

その前に向かって、
その顔の・・その声の側に向かって、


そんな気持ちだけ持って・・・

無我夢中で、
タケルの元へ向かって走り出した。





















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