生きていこう。それがいいんだ。
「・・今から逝くから・・・
・・・・・タケル・・・。」
・・目を閉じた後・・
空中へ向かって・・・
最後の“一歩”を踏み出し・・・
「!!!!!!!!!!!」
「!!?」
・・・・・・・・え・・・・・?
「ハァハァ・・ハァハァ・・!
ハァハァ・・ハァハァ・・!!!」
「・・・スッ・・・なんで・・・?」
「ハァハァ・・ハァハァ・・!!」
・・・どうして・・・・・?
「ハァハァ・・間に合った・・!!」
「・・・なんで邪魔するのよ・・?」
・・・浮いたはずなのに・・・・
空中へと踏みだしたはずなのに・・
あとは重力に従うだけだったのに・・
後ろから手が回されて・・
空中から引き戻された・・。
「「・・・・・・・・・・。」」
そのまま体ごと倒れて・・・
あの公園で出会った刑事が・・ずっと私の体を掴んだまま離そうとしない・・・。
「離して・・・離してよ!!!」
「絶対に離さない!!」
「!?」
「絶対に死なせない!!」
「・・スッ・・何が分かるの・・?
あんたに何が分かるのよ!!?」
「・・・・・・・・・・。」
「どうしようもないぐらいの気持ちになっちゃったんだよ・・
独りでいる時も・・ずっと考えるようになっちゃったんだよ・・
いつからか・・“会いたい”って想うようになっちゃったんだよ・・・。」
「・・・・・・・・・・。」
「いつの間にか・・あのアホのことを・・
タケルのことを好きになっちゃったんだよ・・!!」
「・・・・・・・・・・・・・。」
「・・スッ・・ヒック・・ウゥゥ・・スッ・・
だがら・・“死者同士”でもいいから・・
死んでもいいから・・スッ・・“会いたい”って想って何がダメなのよ!!?」