生きていこう。それがいいんだ。


「・・スッ・・ヒック・・ウゥゥ・・・。」


「・・・・落ち着いた・・?」


「・・スッ・・スッ・・・・・。」


「この“力”と共に刑事課の一員になって・・たくさんの死者と出会った。」


「・・スッ・・ウゥゥ・・・。」


「事件を通して出会った死者。

事件を通さずとも、
家路の途中で出会った死者。

その人達と話をする度・・
僕は・・強く感じる事があった。」


「・・・・・・・・・・。」


「“生きてる時に、
この人と会いたかった”

“生きてる時に、
この人の力になりたかった”

・・・もちろん・・
今回の立石さんに対しても、

タケルさんに対しても・・。」


「・・・スッ・・・・・・。」



「黒田さんはまだ生きてる。まだ・・僕は本当の意味で“君の力”になれる・・!」


「・・スッ・・別に・・無いがら・・。

あんたが私に出来るごとなんで・・
何も無いがら・・!!」


「・・・・・・・・・・・。」


「安っぽいドラマみだいに・・
“生きてれば良いことあるよ”っで・・

ドヤ顔じで言うんだったら・・
今すぐ離じで・・!

飛び降りざぜでよ・・!」




「・・・・・僕だって・・
死者を好きになったことがある。」


「・・・スッ・・え・・・・・?」


「その女性は・・・
僕がセイズ署の刑事になって・・

初めてこの力を通して向き合った、
最初の被害者だった。」


「・・・・・・・・・・・・。」

< 170 / 192 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop