生きていこう。それがいいんだ。
「【これでようやく足枷が無くなった】
【やっとあのクズが死んで清清した】
大臣は大層お喜びでしたよ。
あの馬鹿息子は、
大臣にとってパンドラの箱だった。
あの事件については、
もう誰も触れてはいけませんからね。」
「・・・・・・・・・・・・。」
「だからこそ大臣は危惧していました。
藤堂ミホ事件の絡みで、馬鹿息子に恨みを持った人間が犯したとしたら、
この犯人も、“あの時の真相を知っている”という事になる。
立石大臣が再び“白い力”の発動を私に命じるのは必然です。」
「・・・・・・・・・。」
「さすがは・・豊川刑事です。
いつの日かトイレで言いましたが、
君たちがどうしてその女に辿り着けたのかは気にしません。
大切なのは結果。
藤堂タケルが既に死亡していたと分かった時は目の前が真っ暗になりかけましたが、
かつて灰原ジロウの存在を暴いた豊川刑事の手腕は衰えていなかったようで安心しました。」