生きていこう。それがいいんだ。
「ねぇ。」
「うん?」
「・・・・・・・・・。」
「どうした?言ってごらんよ。」
「・・何をそんなに警戒してるの?」
「・・・・・・。」
「SNS使ったり、馬鹿息子の友達周りを細心の注意払ったり、
タケルがストーカー並に、馬鹿息子へ接近しないで調べ上げた事はよく分かった。
アイツの行動パターン。
仕事のスケジュール。
曜日ごとの平均帰宅時間。
その帰宅ルート。防犯カメラの有無。
これだけの情報が揃ってたら、
今すぐにでも殺しに行ける。」
「・・・・・・・・・。」
「絶対にバレずに殺せるよ?
馬鹿息子が死ねば、警察は動機を持つタケルを最有力容疑者として疑うかもしれない。
でも、私が実行犯になって、
タケルはその間、居酒屋とか第三者の証言が取れる完璧なアリバイを作っておけば、
絶対に捕まらない。」
「・・・・・・・・。」
「もし警察が“共同犯行”の可能性を示唆したとしても、
これだけ何も残さずにやり取りしてるんだから、
タケルと私が繋がる事は無いと思うけど?」
「相変わらずシズカは賢いね~。」
「一応、今まで捕まらずに盗撮と万引きしてきてるから。」