生きていこう。それがいいんだ。

「“うるさい”、“黙れ”、
“せめて静かに生きろ”

避妊もしないで勝手に作ったくせに、

あの女にとって、私は生まれた瞬間から邪魔者だったんだってさ。」


「・・・・。」


「だからお望み通り、
アイツの前からいなくなってやった。」


「じゃあ中学卒業したっきり、
もう会ってないの？」


「これから先、会うことも無いし、

安っぽいケータイ小説にありがちな展開みたいに、

絶縁してた母娘が劇的に和解する事もあり得ないから。」


「俺と違って、シズカには“家族の話”はタブーだね。」


「そうして。」


「じゃあ気を取り直して、１個考えた作戦があるんだけど発表していい？」


「馬鹿息子を殺す作戦？」


「この前シズカが提案してくれた作戦にアレンジを加えてみた。」


「どんな？」


「・・・あ、その前に、話が進まなくなるから今だけは折れてくれるかな？」


「・・・・？」


「“死者と話が出来る刑事がいる”
って前提で話をさせて。」


「タケルって意外と頑固なんだね。」


「シズカが本当に“実行犯”になってくれるんだよね？」


「そうじゃないと私が協力する意味が無いじゃん。」