生きていこう。それがいいんだ。
――――――
「だ~か~ら~!そこは300万で手打ちしとけって言っただろうがボケェ!
それでもゴネるなら、コンクリ詰めにして駿河湾に捨てるぞって脅しとけ!!」
「・・・・・・・・・・。」
「あぁ?なんだと?だったら今すぐ事務所連れてこいやゴラァ。
30分以内に連れてこい!!」
「・・・・・・・・。」
「・・ったく死ねよあのクソ女。
待たせたな【A子】!」
「持ってきましたよ。」
「じゃあチェックするか。お前も見る?」
「別に興味無い。」
“あなたの人生の、
ちょっとしたお手伝いを!”
“ご利用は計画的にいきましょう!”
窓に貼られた宣伝文句と共に、
でかでかと表示された《さわやか金融》が入っている雑居ビル。
狭い階段を昇って事務所へ入って、誰かに電話でブチ切れていた“竜さん”へ、
【USBメモリ】と【眼鏡】を渡す。