生きていこう。それがいいんだ。
後編
――――――
山田さんに連れられてやってきた警察署。
白衣を着た“鑑識”と思われる人も合流して、一緒になって案内された遺体安置所。
「間違いありませんか?」
「・・・・・はい。母です。」
白いシーツが敷かれた台の上。
4年ぶりに見る・・
4年以上の歳月を感じる・・
46歳とは思えない白髪とシワの女が仰向けに寝かされていた。
「検死の結果、ご遺体に不審な点は何もありませんでした。
心不全と見て間違いありません。」
「・・・・・どこで死んでたんですか?」
「お住まいの部屋で一人で。死亡推定時刻から考えると2日以上前です。
昨夜、交際相手の男が訪ねたら布団の上で亡くなっていたそうで、
現場の状況から、恐らくお一人で晩酌をしてる最中に突然・・
救急車を呼ぶ力もなく、
あっという間だったと思われます。」
「・・・こんなババアになっても、
まだ男がいたんですね。」