生きていこう。それがいいんだ。
県警の指揮。セイズ署の聞き込み。
その間を縫って・・豊川さんと僕が、
死者の証言を基に独断で動く。
これは・・いつも以上に両肩へ責任感が募ってくる。
「じゃあ早速だけど、
午後から捜査会議が開かれる。
という事は、全員がセイズ署へ集まることになるから・・・。」
「その隙に、人目を気にせず事情聴取が出来ますね。」
関本主任の指示で、僕にとっては初となる“捜査会議欠席”が命じられる。
「では星野君。参りましょうか。」
「はい・・!」
“お待たせしました”と言わんばかりに豊川さんが手を挙げて合図を送る。
『・・・・・・・。』
視線の先・・合図を受け取った被害者、
立石さんはずっと神妙な面持ちのままポケットに手を突っ込んで立ち尽くしていた。