冷酷社長に甘さ優しさ糖分を。【完】

【西園寺 ヤマト】30歳。
ステータス:高級和菓子店の御曹司。通称:若旦那様
常に和装を着用。
笑顔で優しく穏やかな物言いで
シバ社長とは性格が正反対。謙虚である。
テナント№1のイケメンと評され
その甘いルックスに女性達から絶大な人気がある。
178cmで色白。さすが”和”が似合う。


そんな有名な人とも知らず
イトカは見習いとの言葉を信じて疑わなかった事に
申し訳ない気持ちになった。


「無知すぎて
 本当すみません…」

「いえいえ。
 お会いするのは初めてだったのに
 ちゃんと自己紹介もせず偽ってしまって
 返って申し訳ない事をしてしまいましたね」


優しく穏やかな西園寺の口調は癒しさえ感じ
同時にイトカは思う。

シバ社長が逆だったら
『はあ?俺を知らないとはどういう事だ!?
 それでもココで働く人間か!』と
確実にキレて怒鳴っていたんだろうなと。


「そっか…
 この人は若旦那様だったんだ…」


聞こえないように呟きながら
『そっかぁ』と1人納得していると
ふと、ある事を思い出した。




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