たばこに隠された想い Ⅰ
珍しく、ドスの効いた低い声
恐る恐る嵐の顔を見ると、それは恐ろしい顔をしていて
お、怒ってる、よね...
「...ごめん
あの時、私が行かなかったら...天下龍はずっと闇討ちされていたかもしれないから」
「...確かに、お前が居なくなってから闇討ちはなくなった
でも、それ以上に天下龍の奴ら皆、心ん中ポッカリ穴が開いたみたいに暗くなっちまったんだよ」
嵐の言葉を聞いて、凄く申し訳ない気持ちになった
私があの時お別れしたのは、ただのエゴ
私の自己満足で、皆が喜ぶ結果じゃなかった
「だから二度と
二度と俺の前から居なくなんじゃねェよ...」