たばこに隠された想い Ⅰ



家具はベッドやタンスだけを持っていくことになって、冷蔵庫などの電化製品は処分することになった


三人も色々と手伝ってくれて、直ぐに荷物をまとめ終えた



「蝶羽ちゃん、これは?」



未来が差し出したそれは、一つの写真立て



写真立てに入れられた一枚の写真には、私と、一人の男...実の兄がいた



「...これ、蝶羽ちゃんのお兄さん?」

「え、蝶羽ちゃんのお兄さん?!
うわ、そっくりだね!」



私とそっくりな見た目をした兄...風雅(ふうが)


「...うん、私の兄」



そう言った時、私はどんな顔をしてたんだろう


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