たばこに隠された想い Ⅰ




嵐が差し出したそれは、一つの煙草



マルボロのメンソール


嵐が吸っている煙草だった




「なんでこれ...」


「別に、忘れろっつってんじゃねェよ

なんつーか...んーと、」


嵐はガシガシと頭を掻きながら、眉間に皺を寄せた

男らしくなった髪でそんな顔されると圧が凄いな




「あーもう!だから!
別に忘れなくていいから!


俺が上書きしてやる



だからそれ吸え」



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