好きだから、このままもいい。


ムシがいいとは思う。





こんなことで、
立場を使って彼女に近づいているんだから。




偶に、
幼なじみ君とすれ違うことがある。



幼なじみ君は、
痛すぎるくらい切ない目で俺を見て、
「‥先輩、こんにちは。」
と、言うんだ。


「あぁ。」

俺は、
初めて言われた時に、負けたと思った。

< 17 / 23 >

この作品をシェア

pagetop