それが恋だと知っていた【完】
「そういえば佐良に服とか選んだもらったこととかないな、って思ってさ!ね!私と付き合って!」
バイト先を覗いたことはあったけど、実際佐良に服を選んでもらったことはなかった。
佐良がお客さんに服を選んであげているところを見て、私も佐良が選んだ服着てみたいなあ、なんて思ったりもしたっけか。
「……分かったよ」
私の押しに負けた佐良は髪をポリポリと掻きながらも了承してくれた。