それが恋だと知っていた【完】



……でも、やっぱりダメだ。


ちゃんと理由を聞かなきゃ。


私は背けた体を佐良の方に向けた。



「佐良っ!」



私が叫ぶと、周りにいた人々は私の方を一斉に向いた。



「ナナ……?」



その中にはもちろん佐良も含まれていて。


佐良の腕を掴んでいた女の人はパッと手を離した。



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