可愛い弟じゃいや。
柑奈side
私は、いつもどおり、たっちゃんが迎えに来てくれるのを待ってたんだ。
そしたら、同じクラスの男の子に、
「あのさ、話があるんだけど、聞いてくれる?」
って言われて、
「もちろん!」
って笑顔でかえしたんだ。
普通に教室でおしゃべりするだけだと思ってたから。
そしたら急に腕を掴まれて、連れてかれちゃった。
それがココ、校舎裏なんです。
腕を掴んで引っ張ってく割には、私が嫌だったらすぐ手を払えるようにしてるのか、ふわっとした掴み方。
もはや掴んでると言うより、添えてる?感じの。
校舎裏に着くと、深呼吸をしたその人は決意したように、「あのさ、」と話し出した。
よっぽど大事な話なのかなって思って、私も真剣になる。
でも急に
「かんなっ!」
へ?
たっ、ちゃん、のはずなのに。
声はたっちゃんなのに。
かんなって。
あれ?
いつもはかんちゃんって可愛らしく呼んでたのに。
―――ドキッ―――
どきっ?
どきってなんだ?
考えてる余裕なんてなかった。
グイッと腕を引っ張られて、後ろから抱きしめられる。
えっ、!
なん…で?
抱きしめられてるの?
たっちゃん相手なのにドキドキが止まらなくて。
なんだろ。
この感じ。
頭が混乱して、どーかなりそう。
すると頭の上からいつものたっちゃんじゃない声。
低い声だった。
「俺、かんなのこと誰にも渡す気ねぇし、奪わせる気もねぇから。」
抱きしめられた感覚も、匂いも、たっちゃんなのに。
なのに。
なのに。
だから?
ドキドキして。
心臓ら辺がギューってなる感じ。
痛い。
なにこれ。
さっきまでいた男の子いなくなってる。
「たっちゃん…?
ほんとにたっちゃん、だよね?」
不安になった。
いや。
それもあるけど。
意識、しちゃったんだ。
男の子だって。
可愛い弟じゃないんだって。
私は、いつもどおり、たっちゃんが迎えに来てくれるのを待ってたんだ。
そしたら、同じクラスの男の子に、
「あのさ、話があるんだけど、聞いてくれる?」
って言われて、
「もちろん!」
って笑顔でかえしたんだ。
普通に教室でおしゃべりするだけだと思ってたから。
そしたら急に腕を掴まれて、連れてかれちゃった。
それがココ、校舎裏なんです。
腕を掴んで引っ張ってく割には、私が嫌だったらすぐ手を払えるようにしてるのか、ふわっとした掴み方。
もはや掴んでると言うより、添えてる?感じの。
校舎裏に着くと、深呼吸をしたその人は決意したように、「あのさ、」と話し出した。
よっぽど大事な話なのかなって思って、私も真剣になる。
でも急に
「かんなっ!」
へ?
たっ、ちゃん、のはずなのに。
声はたっちゃんなのに。
かんなって。
あれ?
いつもはかんちゃんって可愛らしく呼んでたのに。
―――ドキッ―――
どきっ?
どきってなんだ?
考えてる余裕なんてなかった。
グイッと腕を引っ張られて、後ろから抱きしめられる。
えっ、!
なん…で?
抱きしめられてるの?
たっちゃん相手なのにドキドキが止まらなくて。
なんだろ。
この感じ。
頭が混乱して、どーかなりそう。
すると頭の上からいつものたっちゃんじゃない声。
低い声だった。
「俺、かんなのこと誰にも渡す気ねぇし、奪わせる気もねぇから。」
抱きしめられた感覚も、匂いも、たっちゃんなのに。
なのに。
なのに。
だから?
ドキドキして。
心臓ら辺がギューってなる感じ。
痛い。
なにこれ。
さっきまでいた男の子いなくなってる。
「たっちゃん…?
ほんとにたっちゃん、だよね?」
不安になった。
いや。
それもあるけど。
意識、しちゃったんだ。
男の子だって。
可愛い弟じゃないんだって。