転生悪役幼女は最恐パパの愛娘になりました
なんだろうと思って胸を逸らせながら包みを開いたサマラは、出てきたものを見て一瞬固まる。別に高価なものを期待していたわけではないが、不格好な土人形だとは意外だった。
(……考えてみれば子供からのプレゼントだもんね。手作りのものが妥当だよね。きっと一生懸命作ってくれたんだ。うん、その気持ちが一番だよね)
そう考えてサマラは「どうもありがとう。あなたの気持ちが籠ってて嬉しいよ」と、とびっきり優しい笑顔を浮かべた。
「おい。お前まさか俺がただの小汚い土人形贈ったと思ってないだろうな」
しかしサマラの生ぬるい笑顔にすべてを察した男の子は、眉を引きつらせながら苛立たし気な口調で言う。
「それには俺の髪の毛が入ってて魔法をかけてある。それがあればどんだけ離れてても俺と会話が出来る優れものだ」
「えっ! 通話機能付き!?」
「なんだそれ」
驚いたサマラは土人形を持って部屋の隅っこまで駆けていった。そして潜めた声で「おーい、聞こえる?」と人形に話しかけた。すると。
『阿保かお前。こんな近くで実験して意味ないだろ』という声が、人形と窓際にいる男の子の両方から聞こえてきた。
「すごい! すごい! ちゃんと人形からも声が聞こえたよ!」
大喜びで駆け戻ってきたサマラに、男の子は「あっそ」と呆れたように言ったけれど、その口角は得意そうに上がっていた。
「すごいねー。魔法ってこんなことも出来ちゃうんだ」
「誰でも出来るわけじゃないけどな。俺は天才だから色んなことが出来るんだよ」
(……考えてみれば子供からのプレゼントだもんね。手作りのものが妥当だよね。きっと一生懸命作ってくれたんだ。うん、その気持ちが一番だよね)
そう考えてサマラは「どうもありがとう。あなたの気持ちが籠ってて嬉しいよ」と、とびっきり優しい笑顔を浮かべた。
「おい。お前まさか俺がただの小汚い土人形贈ったと思ってないだろうな」
しかしサマラの生ぬるい笑顔にすべてを察した男の子は、眉を引きつらせながら苛立たし気な口調で言う。
「それには俺の髪の毛が入ってて魔法をかけてある。それがあればどんだけ離れてても俺と会話が出来る優れものだ」
「えっ! 通話機能付き!?」
「なんだそれ」
驚いたサマラは土人形を持って部屋の隅っこまで駆けていった。そして潜めた声で「おーい、聞こえる?」と人形に話しかけた。すると。
『阿保かお前。こんな近くで実験して意味ないだろ』という声が、人形と窓際にいる男の子の両方から聞こえてきた。
「すごい! すごい! ちゃんと人形からも声が聞こえたよ!」
大喜びで駆け戻ってきたサマラに、男の子は「あっそ」と呆れたように言ったけれど、その口角は得意そうに上がっていた。
「すごいねー。魔法ってこんなことも出来ちゃうんだ」
「誰でも出来るわけじゃないけどな。俺は天才だから色んなことが出来るんだよ」