偽婚約者の恋心~恋人のフリが本気で溺愛されています~
長く甘いキスが終わると、蓮さんは、私を抱きしめたまま、

「一応確認だけど、さっきの、本物の婚約者って意味分かってる?」

と聞いてきた。

「えっ?もちろんですっ。えっ!?」

と言って、びっくりした私は思わず蓮さんから身体を離した。蓮さんは満面の笑みで

「そんなことだろうと思ったよ。」

と言うと、すぐに真剣な表情に変わり、

「俺と結婚してください。
これからも必ずあなたを守ります。」

私は蓮さんの言葉に嬉しさが込み上げる。

「はい。よろしくお願いします。」

蓮さんはその返事を聞くと、再び私を優しく抱きしめてから、片方の手で私の後頭部を支え、先程よりも、より甘くより深く、全身がとろけるほどのキスを私に浴びせた。片方の手で頭を、逞しい腕で身体をガッチリ固定されていたので、蓮さんの容赦ない唇から逃げようとしてもすぐに捕まえられ、いつの間にか私もこの甘い感覚を自ら求め、全身で受け入れていた。



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