偽婚約者の恋心~恋人のフリが本気で溺愛されています~
「婚約者ならお互いをよく知っておく必要があるので、改めて自己紹介を。
財前蓮 28才。独身。~大学経営学部卒業、ヒルズビレッジグループの副社長をしている。家族構成は両親と妹が一人。仕事の関係で、俺だけ会社の近くで独り暮らしをしている。趣味はスポーツ観戦、映画鑑賞だけど、副社長になってから忙しくて趣味の時間が全くと言っていいほどない。ざっとこんな感じかな。質問があれば何でも答えるよ。」
「えっと、じゃあ、スポーツ観戦ってどんなスポーツを?」
「学生時代にバレーボールとバスケをしていたから、観るのもするのも好きだけど、基本何でも。野球、サッカー、ラグビー、アイスホッケー、あと相撲も付き合いで何度か観に行ったことがある。」
「だから身長も高いんですね。」
「いや、183㎝はスポーツの世界では普通だよ。最近は観に行けないから、スポーツ漫画を読んでるよ。」
「えっー!意外です!漫画とか絶対に読みそうにないのに。」
「そう?電子書籍は便利だよね。ちょっとした隙間時間にすぐ読めるから。」
「別世界の人だと思ってたんですけど、今ので親近感がわきました。ふふっ。」
「別世界って、ひどいなぁ。俺のこと何だと思ってるの?」
本当は2回も助けてもらって、私のスーパーヒーローです!と言いたいところだが、
「んー、文武両道、完全無欠、質実剛健…とか。」
「はははっ!まさか!
勉強は試験の前日にしかしてこなかったし、部活もたまにサボってたよ。」
「ほんとに?ますます親近感がわきました!」
「じゃあ、そろそろ、風乃さんの自己紹介もお願いしていいかな?」
「あっ、はい。沢渡風乃 23才。~女子大学文学部国文学科卒業。旅行会社で事務と接客をしています。趣味は、映画鑑賞、旅行。家族構成は両親と妹が一人で、財前さんと同じです。身長は156㎝です。」
「好きな男性のタイプは?」
「えっ?タイプですか?えーっと。ごめんなさい。考えたことがなくて。」
「じゃあ、嫌いな男性のタイプは?」
「えっと、自己中心的な人はちょっと。」
「分かった。気をつけるよ。」
「財前さんはそんなことないですっ!」
「ははっ!ありがとう。じゃあ俺は風乃さんの嫌いなタイプではないって思って大丈夫かな。」
「もちろんです!」
とんでもない!嫌いなタイプどころか、めちゃめちゃ好きなタイプですよ!
「よかった!名刺を渡してから、君からの連絡をずっと待ってたのに、全くなかったから、フラれたと思っていたんだ。」
「フラれただなんて、やめてください。」
「はははっ」
「ふふっ」
「じゃあ、今更だけど、携帯の番号とID、教えてくれるかな?」
「もちろんです。」
たわいも無い会話だが、なんだかとても楽しい。
財前蓮 28才。独身。~大学経営学部卒業、ヒルズビレッジグループの副社長をしている。家族構成は両親と妹が一人。仕事の関係で、俺だけ会社の近くで独り暮らしをしている。趣味はスポーツ観戦、映画鑑賞だけど、副社長になってから忙しくて趣味の時間が全くと言っていいほどない。ざっとこんな感じかな。質問があれば何でも答えるよ。」
「えっと、じゃあ、スポーツ観戦ってどんなスポーツを?」
「学生時代にバレーボールとバスケをしていたから、観るのもするのも好きだけど、基本何でも。野球、サッカー、ラグビー、アイスホッケー、あと相撲も付き合いで何度か観に行ったことがある。」
「だから身長も高いんですね。」
「いや、183㎝はスポーツの世界では普通だよ。最近は観に行けないから、スポーツ漫画を読んでるよ。」
「えっー!意外です!漫画とか絶対に読みそうにないのに。」
「そう?電子書籍は便利だよね。ちょっとした隙間時間にすぐ読めるから。」
「別世界の人だと思ってたんですけど、今ので親近感がわきました。ふふっ。」
「別世界って、ひどいなぁ。俺のこと何だと思ってるの?」
本当は2回も助けてもらって、私のスーパーヒーローです!と言いたいところだが、
「んー、文武両道、完全無欠、質実剛健…とか。」
「はははっ!まさか!
勉強は試験の前日にしかしてこなかったし、部活もたまにサボってたよ。」
「ほんとに?ますます親近感がわきました!」
「じゃあ、そろそろ、風乃さんの自己紹介もお願いしていいかな?」
「あっ、はい。沢渡風乃 23才。~女子大学文学部国文学科卒業。旅行会社で事務と接客をしています。趣味は、映画鑑賞、旅行。家族構成は両親と妹が一人で、財前さんと同じです。身長は156㎝です。」
「好きな男性のタイプは?」
「えっ?タイプですか?えーっと。ごめんなさい。考えたことがなくて。」
「じゃあ、嫌いな男性のタイプは?」
「えっと、自己中心的な人はちょっと。」
「分かった。気をつけるよ。」
「財前さんはそんなことないですっ!」
「ははっ!ありがとう。じゃあ俺は風乃さんの嫌いなタイプではないって思って大丈夫かな。」
「もちろんです!」
とんでもない!嫌いなタイプどころか、めちゃめちゃ好きなタイプですよ!
「よかった!名刺を渡してから、君からの連絡をずっと待ってたのに、全くなかったから、フラれたと思っていたんだ。」
「フラれただなんて、やめてください。」
「はははっ」
「ふふっ」
「じゃあ、今更だけど、携帯の番号とID、教えてくれるかな?」
「もちろんです。」
たわいも無い会話だが、なんだかとても楽しい。