偽婚約者の恋心~恋人のフリが本気で溺愛されています~
「おい!いつまで待たせるんだっ!!」
と、言いながら、一人の男性が病室に入ってきた。
よく見ると、先程助けに入ってきてくれたベルボーイの男性が、スーツ姿になって立っていた。あの時は気が動転していて、よく分からなかったが、蓮さんほどではないが、この人もかなりのイケメンだった。蓮さんとは違いワイルド系だが、類は友を呼ぶとはよくいったものだ。
蓮さんの肩に手を置き、
「こんにちは、沢渡さん。財前のおかげでコスプレする羽目になったよ。こいつの同級生で刑事やってます、権藤です。」
「権藤さん、この度は、助けて下さってありがとうございました。」
「いや~、こいつに泣きつかれてね。
財前の焦った顔、君にも見せたかったなぁ。」
すると蓮さんはすぐ権藤さんに、
「おい!余計なことは言わなくていい!
で、どうだった?」
と聞くと、
「全部認めたよ。任意なのに洗いざらい喋ってくれたよ。共犯の田中さんについては、
田中さんには就活中の弟がいてね、協力すれば就職先を斡旋するとチラつかせたらしい。それと、沢渡さんが嗅がされた薬品の名前も確認が取れて照合中だ。ネットで手に入れたようだが、吸ったのが微量なので人体に影響はないそうだ。」
私はそれを聞くとホッとした。田中先輩にはやはり、理由があったのだ。そういえば、以前、弟の就職先がなかなか決まらないと嘆いていたことを思い出した。人の弱みに付け込むなんて・・・。と私が考えていると
権藤さんは、今度はニヤニヤしながら、蓮さんにしか聞こえないように、何やら蓮さんの耳元近くで、話していた。
と、言いながら、一人の男性が病室に入ってきた。
よく見ると、先程助けに入ってきてくれたベルボーイの男性が、スーツ姿になって立っていた。あの時は気が動転していて、よく分からなかったが、蓮さんほどではないが、この人もかなりのイケメンだった。蓮さんとは違いワイルド系だが、類は友を呼ぶとはよくいったものだ。
蓮さんの肩に手を置き、
「こんにちは、沢渡さん。財前のおかげでコスプレする羽目になったよ。こいつの同級生で刑事やってます、権藤です。」
「権藤さん、この度は、助けて下さってありがとうございました。」
「いや~、こいつに泣きつかれてね。
財前の焦った顔、君にも見せたかったなぁ。」
すると蓮さんはすぐ権藤さんに、
「おい!余計なことは言わなくていい!
で、どうだった?」
と聞くと、
「全部認めたよ。任意なのに洗いざらい喋ってくれたよ。共犯の田中さんについては、
田中さんには就活中の弟がいてね、協力すれば就職先を斡旋するとチラつかせたらしい。それと、沢渡さんが嗅がされた薬品の名前も確認が取れて照合中だ。ネットで手に入れたようだが、吸ったのが微量なので人体に影響はないそうだ。」
私はそれを聞くとホッとした。田中先輩にはやはり、理由があったのだ。そういえば、以前、弟の就職先がなかなか決まらないと嘆いていたことを思い出した。人の弱みに付け込むなんて・・・。と私が考えていると
権藤さんは、今度はニヤニヤしながら、蓮さんにしか聞こえないように、何やら蓮さんの耳元近くで、話していた。