偽婚約者の恋心~恋人のフリが本気で溺愛されています~
蓮サイド
蓮サイド

ヴーヴー

「もしもし」

電話は秘書からだった。

「副社長、藤原コーポレーションの社長と連絡が取れました。経緯を説明しましたら、すぐにお会いになるそうで、今、ホテルに向かっておいでです。」

「俺もすぐに向かう。先に証拠の画像を見せておいてくれ。で、息子の方は?」

「はい。権藤さんのおかげで、すっかり大人しくなっております。」

「さすが権藤だな。じゃ、頼んだぞ。」

「かしこまりました」

電話を切り、病室の風乃に声をかけ、ホテルに向かう。

 さぁ、最後の仕上げだ!

心の中で気合いを入れた。



< 99 / 107 >

この作品をシェア

pagetop