嘘吐きな王子様は苦くて甘い
「菫ちゃん?どうしたの?」
「一ノ宮ってさぁ…」
「一ノ宮君?」
「ひまのこと好きなんじゃない?」
「へ!?」
「あーそれ私も思ってた!」
菫ちゃんの言葉に、風夏ちゃんも声を上げる。
「い、いやいやそんなまさか」
「明らかに私ら目に入ってない感じだったもんね」
「一ノ宮君とそんなに話すことないし、好きになってもらう要素ないよ」
「まぁひまには石原いるから関係ないね」
「そうそう、無視無視!」
「え、えぇ!じゃあ言わないでよぉ…」
「ごめん、どうしても気になっちゃってさ」
菫ちゃんがポンと私の肩を叩く。
一ノ宮君が私のこと好きなんてあり得ないだろうけど、友達くらいにはなれてるのかな?
「…あ!」
「「え?」」
急に声を上げた私に驚く二人。慌てて両手をパタパタと振った。
「ご、ごめん!何でもないから!ほ、ほら行こ!」
急かすように二人を軽くつついて、私は誤魔化すように笑顔を作ったのだった。
「これ、お土産」
家に帰って、アポなしで旭君を呼び出した。
「何だこれ」
「可愛いでしょ?絶対カバンにつけてよ!」
「やだ」
「ダメッ」
明らかに旭君の趣味じゃない、可愛いパンダのマスコットキーホルダー。一応小さめにしたけど、旭君喜ぶ訳ないって分かっててわざとあげる。ウザいなぁ、私。
「今日ね、菫ちゃんと風夏ちゃんと遊んだんだ」
「ふーん」
旭君は言葉とは裏腹に、私にキーホルダーを突き返そうとはしない。
「でね、その時偶然同じクラスの男子に会ってね?一ノ宮君って言うんだけど知ってる?」
「さぁ?」
「前に、私が昇降口で話してた人だよ。旭君、友達?って聞いたじゃん」
「…忘れた」
旭君の手の平に収まるパンダが羨ましいと思ってしまう私は重症だ。
「サッカー部の友達と来てたんだって。私服が新鮮だなって思ってた時丁度一ノ宮君に同じこと言われて、ビックリしちゃったんだ」
「…あっそ」
「一ノ宮ってさぁ…」
「一ノ宮君?」
「ひまのこと好きなんじゃない?」
「へ!?」
「あーそれ私も思ってた!」
菫ちゃんの言葉に、風夏ちゃんも声を上げる。
「い、いやいやそんなまさか」
「明らかに私ら目に入ってない感じだったもんね」
「一ノ宮君とそんなに話すことないし、好きになってもらう要素ないよ」
「まぁひまには石原いるから関係ないね」
「そうそう、無視無視!」
「え、えぇ!じゃあ言わないでよぉ…」
「ごめん、どうしても気になっちゃってさ」
菫ちゃんがポンと私の肩を叩く。
一ノ宮君が私のこと好きなんてあり得ないだろうけど、友達くらいにはなれてるのかな?
「…あ!」
「「え?」」
急に声を上げた私に驚く二人。慌てて両手をパタパタと振った。
「ご、ごめん!何でもないから!ほ、ほら行こ!」
急かすように二人を軽くつついて、私は誤魔化すように笑顔を作ったのだった。
「これ、お土産」
家に帰って、アポなしで旭君を呼び出した。
「何だこれ」
「可愛いでしょ?絶対カバンにつけてよ!」
「やだ」
「ダメッ」
明らかに旭君の趣味じゃない、可愛いパンダのマスコットキーホルダー。一応小さめにしたけど、旭君喜ぶ訳ないって分かっててわざとあげる。ウザいなぁ、私。
「今日ね、菫ちゃんと風夏ちゃんと遊んだんだ」
「ふーん」
旭君は言葉とは裏腹に、私にキーホルダーを突き返そうとはしない。
「でね、その時偶然同じクラスの男子に会ってね?一ノ宮君って言うんだけど知ってる?」
「さぁ?」
「前に、私が昇降口で話してた人だよ。旭君、友達?って聞いたじゃん」
「…忘れた」
旭君の手の平に収まるパンダが羨ましいと思ってしまう私は重症だ。
「サッカー部の友達と来てたんだって。私服が新鮮だなって思ってた時丁度一ノ宮君に同じこと言われて、ビックリしちゃったんだ」
「…あっそ」