黒翼の淡恋
野営設立から1時間が経った。


「うわあっ!!」


「曲者!?」



突如叫び声がテントの外から聞こえてきた。

シリウスとフォルトは瞬時に剣を抜いた。


「!!」


「!?」


テントから飛び出すと、目の前には拘束された兵士と見知らぬ男が立っていた。


「お前は・・?」


「妹を迎えに来た」


「妹?あいつの兄か?」


男は兵士の首にナイフを突きつけている。

年齢はシリウスと同じくらいだ。


「どこにいる?近くにいるのはなんとなくわかる」


どこか禍々しく、おどろおどろしい雰囲気の男に、シリウスは危険を感じた。


_本当に迎えに来ただけか?そうは思えない。




「ティファ!!!」


男は名前を呼んだ。


< 116 / 128 >

この作品をシェア

pagetop