黒翼の淡恋
「記録書では、最後に見つかった黒髪の者は15年前。・・見つかり次第処刑だったから、
どんな生活をしていたのかははわからん。その次に発見されたのがお前だ」
「そう・・なんですか・・」
ティファは答える事も出来ない程のショックだった。
自分の祖先は悪事を働く一族とでも言うのか。と落胆した。
「もう一つ魔女として根拠としてあるものは『紋章』だ」
「!」
「この世界では国の紋章は数種類あるが、どれも皆国旗に使われている人間の作った物だ。
しかし、魔女は体の何処かに紋章を刻まれているらしい。魔法のような紋章だと書かれている」
「体に紋章が?」
「悪魔との契約で魔女は人を惑わし、弄び、殺し自分の糧とするそうだ。
幸いお前の体にはそれがなかった」
ほっ。
と安堵の息を吐いたのもつかの間だ。
「だが、見えていないだけで何処かで現れる可能性も否定できない」
「え・・」
「だから、お前には監視が必要なんだ。わかるか」
「・・・はい」
_そっか、そうだったんだ。だったら私が出来る事は・・。
「私は魔女じゃない。そう証明できればいいんですか」
「出来るのか?」
「・・あなたに害がないと、これから証明してみせます」
「期待している」
と意地悪く笑うシリウスに、フォルトはため息をついた。
_魔法の紋章だなんてお伽話。誰も信じていないというのに・・だから国で一番の変わり者って言われるんですよ。
「楽しんでますね・・シリウス様」
「何か言ったか?」
「いえ、何も。ですが、私はまだ反対です。もしもあなた様に何かあれば」
「それは俺から一本取ってから言え」
「う・・はい。」
シリウスは皇子だが、帝国一武芸が得意だった。
どんな鍛錬を積んだ兵士よりも強く、素早く動くことが出来る。
そしてそのシリウスを、ティファは平手打ちしたのだった。
_この女の平手を俺が交わすことが出来なかった。それから・・俺を打つとき目が一瞬紅く染まった様に見えた。
あれは魔術の類かもしれん。決して気のせいではない。
ずっと気になっていた事だった。
どんな生活をしていたのかははわからん。その次に発見されたのがお前だ」
「そう・・なんですか・・」
ティファは答える事も出来ない程のショックだった。
自分の祖先は悪事を働く一族とでも言うのか。と落胆した。
「もう一つ魔女として根拠としてあるものは『紋章』だ」
「!」
「この世界では国の紋章は数種類あるが、どれも皆国旗に使われている人間の作った物だ。
しかし、魔女は体の何処かに紋章を刻まれているらしい。魔法のような紋章だと書かれている」
「体に紋章が?」
「悪魔との契約で魔女は人を惑わし、弄び、殺し自分の糧とするそうだ。
幸いお前の体にはそれがなかった」
ほっ。
と安堵の息を吐いたのもつかの間だ。
「だが、見えていないだけで何処かで現れる可能性も否定できない」
「え・・」
「だから、お前には監視が必要なんだ。わかるか」
「・・・はい」
_そっか、そうだったんだ。だったら私が出来る事は・・。
「私は魔女じゃない。そう証明できればいいんですか」
「出来るのか?」
「・・あなたに害がないと、これから証明してみせます」
「期待している」
と意地悪く笑うシリウスに、フォルトはため息をついた。
_魔法の紋章だなんてお伽話。誰も信じていないというのに・・だから国で一番の変わり者って言われるんですよ。
「楽しんでますね・・シリウス様」
「何か言ったか?」
「いえ、何も。ですが、私はまだ反対です。もしもあなた様に何かあれば」
「それは俺から一本取ってから言え」
「う・・はい。」
シリウスは皇子だが、帝国一武芸が得意だった。
どんな鍛錬を積んだ兵士よりも強く、素早く動くことが出来る。
そしてそのシリウスを、ティファは平手打ちしたのだった。
_この女の平手を俺が交わすことが出来なかった。それから・・俺を打つとき目が一瞬紅く染まった様に見えた。
あれは魔術の類かもしれん。決して気のせいではない。
ずっと気になっていた事だった。