黒翼の淡恋

「じ、実は・・」
「！！！」


「はあっ！！」

ティファが言いかけた時だった。

闇の中から黒装束を身に纏った男達が現れ、2人に刃を振りかざした。


「ティファ！」


「何！？きゃあっ」


シリウスはティファの手を引き、寸前の所で刃を交わした。


近くに待機していた警備兵達が駆けつける。


「シリウス様！！」

「殿下！！」

「曲者！」


瞬く間にそこは修羅場となる。

シリウスのけたたましい声が闇夜に響いた。

「逃すな！捕らえろ！」


「殿下はこちらへお早く！」


クロレラが先導し、シリウスはティファを抱き上げ兵士が多く待機しているテントまで走った。

ティファはシリウスの胸の中で激しく震えている。


「ティファ？大丈夫か？」


怯えて声が出ない。

必然と涙も溢れ、シリウスに必死にしがみついた。


＿一体何が起きてるの！？