黒翼の淡恋
ララの部屋に移動してから3日が経とうとしていた。
「はぁ・・」
3日。ほとんど口を開くことはない。
たまに見に来るフォルトが体調を聞いて来ることに答えるのみ。
もしくは食事を運んでくる侍女に礼を言うくらいのものだった。
場所は違えど牢屋と同じ状況にあった。
もちろん牢屋よりは100倍マシだが。
シリウスからもらった書物を読み返したり、地図を広げて世界を眺めたりの毎日だ。
シリウスにはもう3日会っていない。
自分から会いに行くことは出来ないし、来てくれることを願うしか出来ない。
フォルトにシリウスはどうしているのかと伺ったが仕事中の一点張りだった。
「あぁ・・鳥になりたいな」
今日はシリウスに貰った真っ白な本に絵を描いた。
窓から見える大きな木に、奇跡的に鳥がとまってくれていた。
その鳥もすぐに羽ばたいてしまったので、創作の絵になってしまったが。
「おかあさんの仇・・か。おかあさんの顔すら思い出せないのに」
なにせ自分は記憶喪失状態だ。
自分の名前すら思い出せていない。
妙に引っかかるのは溺れた時に思い出した懐かしい声だ。
男の人の声だった。
「迎えに来るって言ってたけど・・その人は私がここにいるなんて思いもよらないだろうな」
監禁状態なのだから。
「はぁ・・」
3日。ほとんど口を開くことはない。
たまに見に来るフォルトが体調を聞いて来ることに答えるのみ。
もしくは食事を運んでくる侍女に礼を言うくらいのものだった。
場所は違えど牢屋と同じ状況にあった。
もちろん牢屋よりは100倍マシだが。
シリウスからもらった書物を読み返したり、地図を広げて世界を眺めたりの毎日だ。
シリウスにはもう3日会っていない。
自分から会いに行くことは出来ないし、来てくれることを願うしか出来ない。
フォルトにシリウスはどうしているのかと伺ったが仕事中の一点張りだった。
「あぁ・・鳥になりたいな」
今日はシリウスに貰った真っ白な本に絵を描いた。
窓から見える大きな木に、奇跡的に鳥がとまってくれていた。
その鳥もすぐに羽ばたいてしまったので、創作の絵になってしまったが。
「おかあさんの仇・・か。おかあさんの顔すら思い出せないのに」
なにせ自分は記憶喪失状態だ。
自分の名前すら思い出せていない。
妙に引っかかるのは溺れた時に思い出した懐かしい声だ。
男の人の声だった。
「迎えに来るって言ってたけど・・その人は私がここにいるなんて思いもよらないだろうな」
監禁状態なのだから。