ねえ、私を見て
「からかうのはよして。」

「なに?からかってなんて、いないわよ?」

私は立ち上がった。

「面白がってるでしょ。」

「違うって。」

私はバッグを持った。

「そういうの、腹が立つわ。」

「くらら。」

「じゃあ。」

私はオフィスを出て、ビルの外に出た。

そう。私はこのまま夕食の買い物でもし、家に帰るだけ。

それだけの人生。

そんな時、日奈人君からメールが来た。

【これから飲みに行きませんか?】

私は直ぐに返事をした。

【今日は用事があるから、家に帰るね。】

スマホをカバンの中に入れ、私は駅まで歩いて行った。

そして駅の改札で定期を出そうとした時、スマホがチカチカ光っているのが見えた。

【俺、待ってます。この前飲んだお店で。】

ドキッとした。
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