双子の異世界・奇跡の花束
「私の監督不行き届きです。殴ってくれてかまいません」


「・・・ぬぅう」


団長は殴りたい思いを必死に堪えた。



「そんな殴るなんて!おとうさん、もういいでしょ?
レシオンは私を助けてくれて、急いで連れて来てくれたのよ?」



ミネルアは必死に団長をなだめた。



「レシオ・・いえ、皇子様。本当にありがとうございました。
クルーガもなんとか無事だったし・・もう大丈夫です。
父の無礼を許してください。昨日なんて貴方のパーティーを台無しにして」


「ミネルア・・」



ミネルアは困った様な顔で言った。

昨日はレシオンの誕生パーティーをめちゃくちゃにしたのだ。

こっちにも非がある。

それとは別に、ミネルアの他人行儀な話し方にレシオンは少しダメージを受けた様だった。

シャックスはそれを見て口を挟んできた。



「では・・団長さん。」


「なんだ」


「昨日のあなたの件を無罪とします。今すぐに街に張った張り紙をはがしましょう」


「本当ですか?シャックスさん!」


それに反応したのはミネルアだ。



「ええ。それでこの件は終わりにさせてください」


「もちろんです!ありがとうございます!!」



ミネルアはシャックスに深くお辞儀をした。



_良かった!またこの国でもお仕事が出来るよ皆!!



もちろん盗み聞きしていた外にいる団員達は大喜びだった。


< 103 / 288 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop