双子の異世界・奇跡の花束
「おとうさん」


ぴくり。


レシオンが団長に『おとうさん』とワザと言った。

もちろん団長は反応する。

シャックスもミネルアも何が始まるのかと思いヒヤヒヤした。


レシオンは武士の様な格好で膝に手を乗せ、畏まって座る。

顔は真剣そのものだ。



「ミネルアを下さい」


「・・・・・」



ミネルアとシャックスは目が小鳩のようになった。



「な、なななにを!?」


「皇子!?どうしたんですか皇子!?」


慌てふためく二人をよそに、レシオンと団長は真剣な顔で睨み合った。


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